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毛筆書写技能検定受験を決意~筆耕士としてより高みを目指して~

記事内にPRを含みます。
  • 毛筆書写技能検定って何?
  • 毛筆書写技能検定受験者の勉強法を知りたい
  • 毛筆書写技能検定受験者の実体験を知りたい

私は、賞状技法士1級という肩書きを掲げて、2023年春ごろから細々と副業で筆耕士を始めました。

字を書くことが大好きな私にとって、筆耕のお仕事が入ると毎度うれしくてたまりません♪

とはいえ、筆耕というお仕事は、やはり経歴や実績がなければ仕事は満足には入ってこないもの。

私の場合、会社員(※本業:システムエンジニア)と子育てをしながらの副業なので、そもそも作業量も限られます。

かおりんご

このままでは、なかなか実績が積みあがらないな…

私自身、アピールポイントが「賞状技法士1級」だけでは弱いなと前々から考えていました。

なぜなら、賞状技法士1級のレベル感は一般の人にはわからないからです。

そこで、今回、毛筆書写技能検定を受験しようと決意しました。

毛筆書写技能検定は、文部科学省が後援する書道技能を証明する資格です。

特に最高位1級が肩書きに加われば、筆耕依頼されるお客様からの評価も上がるかもしれません。

もちろん、私自身のモチベーションにもなりますからね。

かおりんご

絶対1級取ってやる!!!

この記事では、毛筆書写技能検定受験の過程を記録していきます。

毛筆書写技能検定に興味のある方の参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

1級賞状技法士・筆耕士 かおりんご

賞状技法士1級認定証書
目次

毛筆書写技能検定とは

毛筆書写技能検定とは、毛筆書写に関する技術と知識を評価する検定試験です。

文部科学省後援の検定試験

本検定は、文部科学省後援の検定試験です。
本協会では、自己の書写能力を知ることができ、合格の資格として履歴書に明記できる、
我が国で唯一、文部科学省の後援で硬筆・毛筆に関する技術と知識を審査する書写技能検定試験を年3回全国的な規模で実施しております。

引用元:硬筆書写技能検定・毛筆書写技能検定試験HP

毛筆書写技能検定は、書写教育の質を高めることを目的として昭和49(1974)年から実施されています。

文部科学省後援=公的性がある

毛筆書写技能検定を取得することの大きなメリットがこの部分でしょう。

かおりんご

私が頑張って取得した「賞状技法士1級」と比べると、毛筆書写技能検定の方がはるかに知名度は高いはず。

近年では受験者が増加し、令和4年度では約2万人が受験しています。

毛筆書写技能審査基準

毛筆書写技能検定には以下の基準があります。

スクロールできます
階級基準検定時間ポイント
6級小学校1年生以上から3年生までの低学年程度
毛筆書写のもっとも初歩的な技術及び知識をもって書くことができる。
40分試験は実技のみ。
漢字、平仮名、片仮名、漢字仮名交じりの言葉が対象。
5級小学校3年生以上の中・高学年程度
毛筆書写の初歩的な技術及び知識をもって書くことができる。
50分実技は6級同様(文字数は増える)。
理論で筆順が出題される。
4級中学生・高校生程度
毛筆書写の基礎的な技術及び知識をもって書くことができる。
80分実技に掲示が出題される。
理論は筆順に加え、漢字の書き取りが追加。
3級中学生・高校生程度
毛筆書写一般の技術及び知識をもって書くことができる。
80分実技で漢字の行書が出題される。
理論では、漢字の部分の名前や草書の読み方、漢字の字体が出題される。
準2級高校生・大学生・一般社会人程度
毛筆書写のやや専門的な技術及び知識をもって書くことができる。
120分実技に漢字の臨書俳句が出題される。
理論では、漢字行書の筆順平仮名の字源も追加。
2級高校生・大学生・一般社会人程度
毛筆書写の専門的な技術及び知識をもってかくことができる。
120分実技に仮名の臨書が出題される。
理論では旧字体や書写体の読み人名の読みなども追加。
準1級高校生・大学生・一般社会人程度
毛筆書写のより専門的な技術及び知識をもって書くことができる。
130分実技にはがきの宛名書きが追加。
理論では、書道用語書道史が出題される。
1級大学生・一般社会人程度
毛筆書写の高度な専門技術及び知識をもって書くことができる。
150分実技に自由作品賞状が出題される。
理論では歴史的仮名遣いなどが出題される。
参考:一般財団法人 日本書写技能検定協会

目指す級により、求められるレベルは異なります。

ただ、実技に関して言えば、

  • 文字の形やバランス
  • 筆使いの正確さ
  • 作品全体の美しさ

という点は、すべての級で求められるポイントです。

かおりんご

各級の基準を理解して、練習に励むことが重要だね。

受験資格

受験資格はありません。

  • 年齢制限なし
  • 特定の学齢不要
  • 特定の資格不要

誰でも受験できるため、多くの人が挑戦できます。

幅広い層が受験できるのが、この検定の魅力でもあります。

合格率

毛筆書写技能検定の合格率は、年度や級によって異なります。

参考:一般財団法人 日本書写技能検定協会

特徴的なのは、2級と準1級を堺に受験者数と合格率がガクンと小さくなること。

ざっくりと言えば、

  • 2級までは、ある程度知識や経験があれば難しくはない
  • 準1級・1級は、かなり勉強しないと合格は難しい

といったところでしょうか。

準1級や1級の出題範囲をチェックしてみると、

  • 準1級実技→はがきの宛名書き
  • 1級実技→賞状

といった、実用書道(賞状技法)を学んだことがなければ苦戦しそうな分野が含まれています。

少なからず、このあたりが合格率を下げるポイントになっているのでは!?と想像します。

かおりんご

私も実用書道を学び始めた頃に、賞状も宛名書きもレイアウトに苦戦していたので、きっとそうだろうな…と。

この点から見て、先に賞状技法を学んだ上で毛筆書写技能検定の上位級を目指すという順番が、スムーズなのかもしれませんね。

私がこれまで学んできた「賞状技法」については以下の記事で解説しています。

毛筆書写技能検定受験を決めたらやるべきこと

毛筆書写技能検定を受験すると決めたらやるべきことがあります。

  • 受験する級を決める
  • 勉強方法を決める
  • 受験日を決める

受験する級を決める

まずは、受験する級を選ばないことには始まりません。

  • どんな方法で勉強するか
  • 受験するまでにどれくらいの勉強量・練習量が必要か

上記は、その時の自分の実力と受験する級によって大きく変わるからです。

初めて受験する場合、何級を受験するのが適切なのか、正直わかりません。

かおりんご

毛筆書写技能審査基準」を見ても、特に準2級以上はどれも「専門的な技術や知識」が必要そうだし、よくわからないな…

受験には特に資格は必要ないため、自信があるならばいきなり1級を受験してもよいわけです。

私は…

まずは2級をお試し受験してみよう!と決めました。

  • 書道歴が長いかつ現役
  • 賞状技法士1級を持っている
  • 公式テキストをさらっと確認して

という3点から、感覚的に2級を選びました。

特に決め手となったのは、毛筆書写技能検定の公式テキスト

毛筆書写技能検定を受験する!と決めたら公式テキストを購入して、各級でどんな問題が出題されるのかチェック!

かおりんご

そもそも、何級でどんな問題がでるのかわからなければ判断のしようがないからね。

\唯一の公式テキスト/

公式テキストを見て、この級で出題される問題なら頑張ればできるかも!と思えた級を受験級にしてみるとよいでしょう。

勉強方法を決める

資格試験の勉強手段として考えられるのは、以下の通りです。

  • 独学
  • プロに習う
    • 通学講座
    • 通信講座
    • 書道教室

私の場合この検定受験を決めた時点では、実用書道教室(賞状技法士養成講座)に通学しているため、受験のための講座を改めて受講しようという考えはありませんでした。

もし、この検定を受験するために講座受講をしようと考える場合、例えば以下の講座がおすすめです。

ユーキャン:実用書道講座

楷書・行書、太筆・中筆・小筆、かな・カタカナ・漢字などを幅広く学べるので、毛筆書写技能検定の実技対策に役立ちます!

ただし、1級受験で必要となる「賞状」を書く技術を身に付けたい場合は、以下のような賞状技法を学べる講座受講がおすすめです。

受験日を決める

毛筆書写技能検定は、1年に3回実施されます。

ちなみに、2024年度は以下の日程で検定試験が実施されます。

第1回

2024年6月16日(日)

第2回

2024年11月10日(日)

第3回

2025年2月9日(日)

受験する級の勉強に必要な時間から逆算して、何か月後なら受験して手ごたえを得られそうかイメージしてみましょう。

「受験申込みしてから本格的に勉強を始める」という人はとても多いです。

でも、毛筆書写技法検定に関しては、その考えはやめたほうが良さそうです。

その理由は、

受験申込みの約1ヶ月後が受験日だから!

これでは、十分に勉強できずに受験日を迎えてしまいますね。

かおりんご

人によってスタート時点のレベルも、勉強に使える時間も違うから、そういったポイントも踏まえて計画を立ててみて!

毛筆書写技能検定1級への道

受験体験や練習記録など、別記事にて今後記録していきます。

毛筆書写技能検定2級に合格!

2024年6月16日(日)に実施された、令和6年度第1回の毛筆書写技能検定にて2級に合格しました。

勉強開始~受験日まで1ヶ月弱。

実技と理論の合計の勉強時間は15、6時間程度でした。

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